卒業生インタビューvol.6

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理想的に見える穏やかなお二人が、一生分の喧嘩を・・・

男性:60代前半:死別
長年経営されていた施設を手放し、現在はご自分のペースでお仕事をされています。

女性:60代前半:離別
教師時代、何度もリサイタルを開催されたほどの美声の持ち主。ご主人よりも2歳年上。

奥様が亡くなり数年が経ち・・・。

奥様が亡くなって数年が経ち、全ての整理が付いたことで、婚活を始めたご主人のM様。まずは情報収集しようとネットで検索して、何社かの結婚相談所に資料を請求されました。そもそもM様が、シニア世代でも婚活できると知ったのは、テレビで放映していた「55歳からのハローライフ」というドラマがきっかけだったとか。ご存知の方も多いと思いますが、これは村上龍の同名小説をドラマ化したもの。小説は、55歳という定年が間近になった世代の人生の再出発に向け、様々な悩みを抱える人たちの生き様を描いた五編の短編連作です。そのうちの一作が、シニア世代の結婚をテーマにしていたのです。

 資料を請求した後、何社かの結婚相談所に出向いて話も聞かれ、森羅倶楽部にも来社頂いたのですが、この時は残念ながら、他の結婚相談所に入会されました。その会社に入会したのは、そこが「55歳からのハローライフ」に登場する結婚相談所のモデルとなった会社だったからということでした。

教師を定年退職して。

三十五年勤めた教師を定年退職された奥様のS様。若い頃に離婚されてから、ずっと仕事づくめだったこともあり、退職後は自由を満喫しようと、色々なことに挑戦されたといいます。しかし、「母親を見送った後、一人になると思ったら寂しさを感じたんです」。

 そこでネットで検索。「なんとなく惹かれて」、森羅倶楽部にご入会くださったそうです。また、「神戸の会社なら、外国人の方もおられるかも」とも思われたのだとか。
「イタリア人や北欧の人のように、男女平等、自由に生きていきたい」 と言われるS様らしい理由です。

 当初は、様々なパーティーやイベントにも参加されていたS様でしたが、「自分はパーティーには合わない」と気付き、その後は、毎月のご紹介の方とお会いすることに絞られて活動されていました。

他社を退会し、森羅倶楽部へ。

別の結婚相談所に入会されていたご主人のM様でしたが、二年ほど活動された後その相談所を退会。退会した理由は、「ピンと来る方がおられなかった」ことと、「交際後、三ヶ月経つと結婚するかどうか決めなければいけなかった」ということでした。確かに三ヶ月で決めるとなると決断が難しいですよね。そこで、もっとゆっくりと活動していきたいと思ったM様は、数ある会社の中から森羅倶楽部のことを思い出してくださり、二年振りにご連絡をしてきてくださいました。

「職場が近かったので、森羅倶楽部のビルの前を通る度に、(ここだったな)と思っていたんです」。

 とにかく、最後にもう一社だけ活動してみようと思われ、その一社に森羅倶楽部を選んでくださったのです。嬉しいですね。

タイミングが違ってたら・・・。

一方奥様のS様は、活動を続けるうちに「パートナーではなく、ちゃんと結婚したい」と気持ちに変化があったようで、森羅倶楽部コースから結婚を前提とした方に出会えるスペシャルコースに移行。多くの方にお会いされました。でも、残念ながら、その中にお話をして楽しいと思える方は中々いらっしゃらなかったようです。

 活動して約一年、「そろそろ退会しようかと思っていました」。

 そんな頃、ご主人のM様が入会され、S様のご希望条件にぴったり!とご紹介したところ、お引き合わせ、交際スタートとなりました。もしS様が退会していたら、あるいは、もしご主人の入会が少しでも遅れていたら、二人の出会いはなかったことになります。縁ですね。

奥様のお子様と三人でご同居。お子様は、素敵なお父さんが出来たと喜んでおられるとか。それぞれの目標を持ちながら、二人で目指せる共通の目標があっても良いなと思うようになったのだとか。

まるで高校生みたいな喧嘩。

結局お二人は、出会って三ヶ月で成婚退会されました。ご主人は「ゆっくり活動しようと思って」森羅倶楽部に入会され、奥様は一年間活動しても中々ピンと来る方がいらっしゃらなかったのに、進み始めるとあっという間でした。本当に縁とは不思議ですね。思った通りにいかないというか、思った以上に進むというか・・・。

 その後、二人はご結婚。ご主人が住んでおられたエリアに新居を構え、奥様は介護が必要なお母様がおられるご実家と行ったり来たりという生活を送っておられます。
 新居にご同居されている奥様のお子様に、「まるで高校生みたい」と言われるような喧嘩をされていたとか。穏やかな印象のお二人からはとても想像がつきませんが、奥様曰く、「今まで人と喧嘩なんかしたことが無かったのに、一生分喧嘩した」とのこと。

これから二人で人生を育む。

ご主人は「六十歳を過ぎたら人生の最終章、その最終章をできるだけ濃縮したものにしたい」。そう思われていました。長年経営していた施設を六十歳で手放したのも、そういった思いからでしょう。良い結婚生活にしたいというお互いの気持ちが、時に焦りとなり、喧嘩の原因となっていたのかもしれません。ご主人は「離婚の危機もありました」ともおっしゃっていました。

 でも、ある時から気持ちが変わっていったのだと言います。「あまりこうでないといけない!と思わず、最初から完璧なんて求めず、これから二人で育んでいこうと気楽に考えるようになりました。すると不思議なことに、なんだか穏やかになりました」。

 最近よく言われることですが、人生百年時代。六十歳なんてお若いし、まだまだ人間的に成長できるチャンスがあると思います。ご主人も「この歳になって変われると思っていませんでした。人生何歳になっても勉強ですね」。

二人で暮らす醍醐味かも。

喧嘩するほど仲が良いとはよく言ったものですが、喧嘩しつつもお二人が口を揃えておっしゃっていたのは「本当に結婚して良かった!」ということ。とても幸せそうです。

「相手を探そうにも、自然に出会うのを待っていてもなかなか見つかりませんよね。独身かどうかも分かりませんし」とは奥様。確かに胸に「独身マーク」でも付いていれば探しやすいですがそういう訳にはいきません。

 ご主人は「結婚って、やっぱり思い切らないと出来ませんし、特にこの年齢になると若い頃以上に抱えているものが多いですから、余計です」。確かにそうですね。また、「条件や状況など求めすぎても考えすぎてもなかなか決まらないと思うんです。条件も一緒になってみたら関係ないですしね。お互いどう支え合うかが重要ですよね」とも。

 一歩乗り越え、二人で築き育てあげるから喜びも大きくなるのだと思います。そしてそれが二人で人生を歩む醍醐味かもしれません。

結婚されたことを記念してのウェディングフォトの撮影。

場所は神戸北野の異人館。若々しいお二人でお似合いです。とてもお似合いのお二人。奥様は、週の前半と後半で、介護が必要なお母様がおられるご実家と新居を行ったりきたりされています。

FROM STAFF

「語学に興味があり、外国人のようなジェントルマンとの結婚」をご希望だったS様。ご希望は理解していても、中々該当される方がいらっしゃらない。お眼鏡にかなう男性は果たしているだろうか…というのが最大の課題でした。そんな中M様が入会され、ぴったりだ!!と感じました。他社に入会されてからも、M様のことは印象に残っており、時々思い返しておりましたので、森羅倶楽部に戻ってきてくださり、お二人がご結婚されたことは、忘れられない出来事です。